望みは、今すぐ叶えられるものじゃなくてもいい。

2017年11月、レッスン先の音楽教室の企画でライブに出演しました。
ライブ出演の話をもらった時は、「やりたい、でも自分に務まるかな」という迷いでドキドキしました。次の日からライブに備え、レッスンを受けながらリハーサルを重ねました。久しぶりにソロを演奏する本番でもあったので入念に準備をし、その仕上がりに自分なりの手応えも感じていました。そして、当日。
 
 
いざ当日になると、これまで準備してきたことが本当に自分のものになっているのか?
途端に不安になりました。
行って恥をかいてしまうのではないか、ボロボロの演奏になったらどうしよう…学生時代も練習ではある程度納得のいく演奏に仕上げているのに人前に立つと頭が真っ白になりちっとも吹けなくなる、ということがあったためそうした不安や想像が膨らみました。でも行かないわけにいかない、ネガティヴな感情がどんどん大きくなっていきます。
 
 
会場に着く頃、母から電話がありました。用件はライブとは何も関係ありませんでしたが、電話を置いた後しばらく考え込みました。そういえば、その日ライブがあることを両親に伝えていなかった。ー
以前はライブやコンサートに出演する時いつも喜んで聴きに来てくれるのに、いつからか呼ばなくなってしまった。
親だけではなく、仲のいい友人や音楽仲間に対しても出演情報の告知を行っていませんでした。
演奏家としての自信のなさ。
人前で堂々と演奏できないことへの、自分に対する失望感。
そうした感情を常に背負いながら音楽を続けていたことに改めて気がつきました。
そして、これほど深く悲しい思いがまるで当たり前のようになっていたことへ驚きました。
自分を癒すことって大事。これから舞台に立つためにも。

望みは、今すぐ叶えられるものじゃなくてもいい。

 
アレクサンダーテクニークの師匠の一人、キャシーマデン先生が教えてくれたパフォーマンスのためのウォームアップ。舞台に立とうとする自分に向けて問いかけます。
 
 
◉何を望んでいる?
 
 
「両親や親しい仲間もここへ招待したい。そして演奏を贈りたい。…でも…」
 
 
いつまでにそれを望んでいる?
–1年後、それとも3年後?
 
 
先ほど浮かんだ自分の思いが今度はくっきりとしました。両親や仲間を招待して演奏を贈る自分の姿、それは僕が音楽家として望んでいる当然の「健やかさ」だと感じました。舞台に立って目の前の人達に演奏すること、それが僕の望みのために今日できることであって、自分の望みに向かって一歩ずつ歩むこと。たとえ思うような演奏ができなくても、失敗しても、それで落ち込んだとしても変わらぬ一歩。自ら望んで舞台に立っているということが明白になったのです。
 
 
失敗しても、落ち込んでも、舞台に立ち演奏していること自体が自分の望みに向かい歩んでいることだ。
この確信は、ライブ中も自分らしく演奏することをサポートしてくれました
(2020年4月追記。)
この一歩一歩を重ね、2020年2月に京都で吹奏楽をバックにソロを演奏することが叶いました。
両親や友人も駆けつけてくれ、この時の望みを叶えられたことをとても嬉しく感じました。
この写真は、両親が撮影してくれたものです。
 
 

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執筆者 森岡尚之 もりおか なおゆき
芸大でアレクサンダーテクニーク教えてます。大学の専攻はトロンボーンでした。プロフィール

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